肌の外側は、水分を保ち外部刺激から守る[角質層]と、水分が蒸散しないよう蓋の役割を持つ[皮脂膜]で成り立っています。
ですが年をとると、角質層で水分を保持する物質や皮脂が減り、結果、肌の水分量は減少します。
さらに秋冬は外気の影響で乾燥肌になることも。乾燥肌は、赤ぎれ、ひび割れなどの手湿疹や、脚や腕に発生する“皮脂欠乏性湿疹”など皮膚炎の原因にもなります。どんな病気も、治療より予防が効率的です。
お知らせ
コラムCOLUMN
冬の乾燥肌は仕方ない…と
あきらめていませんか?
肌の皮膚と水分は、加齢により減少します。 また乾燥が加速する秋冬は、特に予防がカギに。
皮膚科で乾燥肌の治療に使われる
ヘパリン類似物質をご存知ですか?
保湿剤は、皮脂の代わりとなる油分を塗るのが一般的ですが、〈ヘパリン類似物質〉は3つの作用で角質を整え、長期的に肌の水分量を保持し、健やかな肌に導きます。
3つの作用
保水&保湿
角質層で水分を保持するため、高い保湿効果が期待できます。
抗炎症機能
乾燥などでバリア機能が低下したことによりできた肌の炎症を抑えます。
血行促進
血流を良くすることで肌のターンオーバーを促進。正常な状態に導き、肌本来のバリア機能、保湿機能が高まります。
乾燥から守る生活習慣 Q&A
- Q 水仕事の前に保湿クリームを塗ったほうがいい?
- A水仕事で皮脂膜が流れ落ち、水分が蒸散してしまいます。作業前に保湿クリームを塗ることにより、皮脂膜のようになり、乾燥肌の予防をしてくれます。
- Q入浴後は肌が潤っているので保湿クリームは塗らなくていい?
- A洗浄や入浴により皮脂膜が落とされるため、入浴後は入浴前より肌から水分が蒸発しやすい状態です。入浴直後に、保湿クリームを塗り、肌に水分を保持しましょう。
- Qマスク内は湿度が高いから、肌の乾燥対策はしなくてもいい?
- Aマスクを着用して話をすると摩擦が生じて肌がダメージを受け、水分が蒸散しやすくなります。またマスク内は湿度が高く、外した際に一気に乾燥するので、着用時にも保湿クリームは必要です。
サンタマリア病院 皮膚科医
和倉 由佳 先生